Case
導入事例

市内のどこにどの国籍のインバウンド(訪日外国人)訪問客が滞在しているか、定量分析をもとに施策を検討

自治体
前橋市
人口32.9万人(2025年1月時点)、群馬県の県庁所在地である前橋市では、観光やイベントの集客状況分析の為に Datawise Area Marketer 国内居住者版をご利用いただき、加えてインバウンド版についても早期ユーザーとして利用いただきました。
目的
  • 観光・イベント事業における国内・インバウンド来訪客人流を精緻に測りたい
解決方法
  • Datawise Area Marketer 国内居住者とインバウンド版の活用により、市街地への集客状況・詳細属性情報を確認
効果
  • 市街地でのインバウンド滞在分布を可視化、課題を抽出

インバウンド(訪日外国人)の動向は定量把握が難しい

貴市が人流分析にご興味を持たれた背景についてお聞かせください。

前橋市は、データに基づく施策立案(EBPM:Evidence Based Policy Making)を大事にしています。観光においても、特にデータ活用について2024年度から注力することになりました。コロナ禍が明けたタイミングからより強力に観光事業を進めていくために、観光やイベント集客における実態を、よりクリアに知りに行くことから始めようとなったのです。

前橋市 文化スポーツ観光部 観光政策課 半澤様

観光動態の調査において、観光客数とその属性を把握するための人流データは必須です。そのような観点から国内でも最大のスマートフォンシェアを誇るドコモデータがベースとなっているDatawise Area Marketer 国内居住者版 を契約させていただきました。操作性も高く、国内居住者の人流が分かるだけじゃなく、年齢や性別、年収や世帯構成などの詳細属性情報が任意の地点で測れるという点において大変扱いやすく、重宝しております。

 

貴市観光施策立案において、Datawise Area Marketer 国内居住者版がお役に立っていると伺い、うれしく思います。
分析を進める中で、何か新たな課題などは出てきましたか?

新たなニーズとして、インバウンド対策のためのデータ分析が急浮上しきました。
2024年は、観光施策においてインバウンド対応の比重が大きく増した年でもありました。観光庁の発表によれば2024年の訪日外国数は過去最多、訪日外国人旅行消費額も過去最高の8兆1395億円となりました。前橋市としても、この急拡大するインバウンド観光市場に大して何らかの施策を検討する必要性が高まりました。

そこで、その施策検討を行うための定量的な情報取得が難しいことが課題となりました。Datawise Area Marketer は2024年2月時点では国内居住者版しかなく、訪日外国人の来訪状況については、特に定量的に把握できる情報が限られていました。

たとえば、従来から実施している手法としては、市内の宿泊施設へのヒアリングを実施、国籍別にどれくらいの人数が宿泊しているのかを把握、集計しています。

公的機関が公開している統計から確認もしますが、前橋市単体での旅行者の動きまでは掴めなかったり、他のツールなども調べてみましたが、ピンポイントでの人流が分からなかったり、高額すぎて手が届かないということで頭を悩ませていました。

 

かゆいところに手が届くインバウンド人流分析

そんな中で、データワイズがインバウンド(訪日外国人)版を2024年9月にリリースしたと。

データワイズの営業の方からご紹介を受け、魅力的なツールだと感じました。弊市観光事業の課題を解決できるであろうツールとして、早期ユーザーとして利用させて頂くことになりました。

具体的にどのような点が魅力的だったのでしょうか?

市区町村間の回遊まで見ることが出来るのは画期的だと思いましたし、スポット分析やホットスポット分析で、前橋市の中で、どこにどれくらいどの国籍のインバウンド来訪客が集まっているのかを国籍別に知れるという点も凄いです。

貴市のインバウンドの動向を知る為に必要な情報がかなり揃っていたと。

そうですね。あと、滞在時間や宿泊の有無を知れることも大きいですね。

滞在時間や日数に比例して消費額は多くなります。最終的な市内での観光消費増加というゴールに向けてインバウンド来訪客の動態をレポートする上で、通過/滞在/宿泊にわけて来訪者数を調査できることは大きな魅力でした。

 

では、Datawise Area Marketer インバウンド版の魅力を3つにまとめるとしたらいかがですか?

  1. 分かりやすい画面デザインと操作性:統計の専門家じゃなくてもすぐ操作に慣れることが出来ます。
  2. 市町村間回遊の可視化:GPSをソースデータにしていなければ知り得ない情報ですね。具体的に他の市町村との連携を検討する上でも、必須の情報です。
  3. ホットスポット分析での市内マクロ分布可視化:一目で、前橋市のどこにどの国籍のインバウンド来訪客が集まっているかを把握できます。通過/滞在/宿泊という滞在時間別にも分析できるのが有難いです。

ホットスポット分析画面

 

事業のPDCAサイクルを最適なものにする為に

ありがとうございます。
では、今後データワイズに期待されていることは何でしょうか?

今でもそうですが、分析の方法について悩んだ時などはデータワイズの手厚いサポートから、業務のヒントを頂けております。定期的にしっかり時間を取って今後のアップデートの内容を伺えたり、ちょっとした操作感の悩みについてもしっかりフィードバックさせて頂けるので、使っていて迷うことがありません。このサポート体制は是非とも継続していただきたく思っています。

ありがとうございました。
最後に、前橋市観光事業の活性化に向けた今後への思いをお聞かせください。

実は、前橋市は台湾からお越しいただく旅行者の方が多いんです。これまで感覚的にそう把握していた部分についても Datawise Area Marketer インバウンド版によってより明確に知ることが出来ました。その上で、駅近辺以外へもそういった人たちを呼び込まなければならないという課題も見えてきました。

前橋市には、赤城山などの自然景観、臨江閣などの歴史的建造物、前橋まつりなどのイベント等、多様な魅力的なコンテンツがあります。これらのコンテンツをインバウンド観光客の方にも楽しんでいただき、市内観光事業を活性化していきたい。市としてそのための施策を考えていくわけですが、様々なデータを用いて各施策の効果測定を定量的に精度高く行い、短いスパンでPDCAサイクルを作っていきたいと考えています。

前橋市の観光事業の活性化により市内消費を増やすというゴールに向け、さらにデータワイズさんのお力をお借りしていきたいと思います。

  • 株式会社JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニー
    商業施設開発・運営
    JR東日本グループの一社として、魅力あふれるエキナカ空間を目指し、「ecute」や「GRANSTA」等のエキナカ商業施設の開発・運営事業をされている株式会社JR東日本クロスステーション様。各駅のロケーションや文化、地域性を考慮しながら、エキナカのさらなる魅力向上を目指し、パートナーとの連携や地域連携にも積極的に取り組んでいます。そんな中でエキナカ施設の人流を把握するために、 Datawise Area Marketer 国内居住者版に加え、 Datawise Area Marketer インバウンド版を早期ユーザーとして利用いただきました。
  • 北広島市
    自治体
    札幌市と新千歳空港の間に広がるなだらかな丘陵地帯に位置する北広島市では、2023年に北海道日本ハムファイターズの新本拠地球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」を含む、「北海道ボールパークFビレッジ」が完成。その国内旅行客・インバウンド人流を把握するために Datawise Area Marketer 国内居住者版に加えてDatawise Area Marketer インバウンド版を早期ユーザーとして利用いただきました。
  • タリーズコーヒージャパン株式会社
    小売・飲食・サービス
    全国各地に780を超える店舗を展開し、年間で40件の新規出店を目指す。
    コロナ禍の数ある逆境を乗り越え、人流分析ツールでの分析を、新規出店の必須手段としてご利用いただいています。

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