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【2024年6月】商圏分析とは?分析方法やメリット、最新の手法を徹底解説!
流通小売業や飲食業、サービス業などで売上を伸ばすための施策は様々ありますが、その中で”商圏”という言葉をよく耳にするかと思います。そこで本記事では、人流データを活用したマーケティングツール「Datawise Area Marketer」の開発・販売を行なう私たちが、マーケティングを行なっていく上で非常に重要な要素でもある”商圏”について改めて解説し、その先にある「商圏分析」の方法や、それを行うことで得られるメリットなどをご紹介します!
Contents
- 1 商圏とは?顧客がどこから訪れたのか
- 2 商圏分析の目的は?現代のマーケティングに必要不可欠!
- 3 商圏分析7つのステップ!データ取得までを解説!
- 4 商圏分析で効果を得る10のポイント
- 5 商圏分析でわかることは?おすすめのツールもご紹介!
- 6 商圏分析の6つのメリット!PDCAへの直結!
- 7 商圏分析は難しい?Datawise Area Marketerの場合!
- 8 Datawise Area Marketerを詳しくご紹介!
- 9 商圏分析だけじゃない?人流分析ツールの活用事例
- 9.1 活用事例1. 株式会社プロントコーポレーション(流通・小売業)
- 9.2 活用事例2. 大和リース株式会社(不動産業)
- 9.3 活用事例3. 岸和田市(自治体)
- 9.4 活用事例4. 三井住友海上火災保険株式会社(保険・金融業)
- 9.5 活用事例5. 徳島市(自治体)
- 9.6 活用事例6. 愛知県警察(自治体)
- 9.7 活用事例7. 公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー(自治体)
- 9.8 活用事例8. ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(流通・小売業)
- 9.9 活用事例9. NTT都市開発株式会社×NTTアーバンバリューサポート×NTTアーバンソリューションズ総合研究所(不動産業)
- 9.10 活用事例10. タリーズコーヒージャパン株式会社(小売・飲食業)
- 10 まとめ
商圏とは?顧客がどこから訪れたのか
商圏とは、商業施設や店舗が顧客を引きつける地域や範囲のことを指します。これは、人々が商品やサービスを求めて通常どれくらいの距離を移動するかに基づいて定義されます。ものすごく簡単に解説すると、あなたのお店の顧客が「どのエリアから訪れているのか」が商圏となります。
例えば、小売店舗の商圏は、顧客が通常車で10分以内にアクセスできる範囲かもしれません。一方で、大型ショッピングモールの商圏は、数十キロメートル先の地域にまたがることがあります。これは、顧客の利便性やアクセス可能な範囲が異なるためです。そうしたことを把握し分析すること商圏分析と言います。
商圏分析の目的は?現代のマーケティングに必要不可欠!
商圏分析とは、新しい店舗を開設する場所を選定したり、既存の店舗の売上を最大化するためのマーケティング戦略を立てる際に、「ここにお店をオープンした場合、どこから、どのくらいの人が訪れるのか」という想定から、オープン後に実際どうだったのか、この先どうなっていくのかなどを分析していくことを言います。商圏を理解し、それに対する的確な戦略を行なっていくことで、企業や小売業者にとって効果的な施策を実施していくことができます!
商圏分析7つのステップ!データ取得までを解説!
商圏分析を行うためには以下の7つのステップで進めていくのが一般的です!
- 目的の設定
- データ収集
- 商圏の設定
- データ分析
- 商圏の評価
- 戦略立案
- 結果のモニタリングとフィードバック
それぞれ一つずつ解説していきます!
ステップ1. 目的の設定
目的の設定とは、何のために商圏分析を行うのか、具体的な目的を明確にします。例えば、新店舗の出店、既存店舗の売上向上、新製品の市場投入などです。
ステップ2. データ収集
ステップ2では分析を行なっていく上で必要な様々なデータを集めます。地理データ、人口データ、市場データ、競合データが特に重要な項目です。人口動態や、トレンド、ニーズなどを知ることで次のフェーズに役立ちます。
ステップ3. 商圏の設定
続いて商圏の設定を行います。ここでは分析対象とする商圏の範囲を決定することが重要です。例えば、徒歩圏内、自転車圏内、車でのアクセス圏内など、具体的な距離や所要時間を基準に設定します。
ステップ4. データ分析
ここまでに集めたデータを基に、地域の特性や市場の需要、競合状況を分析します。GIS(地理情報システム)を利用して地図上で視覚化することも有効です。また、統計手法やデータマイニング手法を用いて、消費者の行動パターンや購買傾向を明らかにしましょう。
ステップ5. 商圏の評価
ステップ5では商圏内のターゲット市場の規模や成長性、競合優位性を評価します。強みと弱み、機会と脅威(SWOT分析)を行い、ビジネスの成功可能性を評価します。
ステップ6. 戦略立案
商圏の評価ができたら続いては分析結果を基に、具体的なマーケティング戦略や営業戦略を立案します。例えば、プロモーション活動、新商品の導入、サービス改善など、具体的なアクションプランを策定します。
ステップ7. 結果のモニタリングとフィードバック
最後に実行した戦略の結果を定期的にモニタリングし、必要に応じて改善策を講じます。分析結果や現実のデータに基づいて、継続的に商圏分析をアップデートし、戦略を見直します。
商圏分析で効果を得る10のポイント
商圏分析で効果を得るにはいくつかのポイントを押さえ、実行していくことが大切です!ここでは10個のポイントをご紹介しますので是非参考にしていただければと思います!
ポイント1. 目的の明確化
分析の目的を明確にすることで、必要なデータや分析の方向性が定まり、効率的かつ効果的な分析が可能になります。
ポイント2. 質の高いデータの収集
最新かつ信頼性の高いデータを収集することが重要です。公的機関の統計データや市場調査会社のレポート、独自調査によるデータなど、多様な情報源からデータを集めます。
ポイント3. 適切な商圏の設定
商圏の設定は、実際の消費者行動に基づいた範囲を設定することが重要です。交通手段や地域特性に応じて、現実的な商圏範囲を定めます。
ポイント4. 競合分析の徹底
競合店の位置、規模、商品構成、サービス、価格などを詳細に分析します。競合の強みと弱みを把握することで、自社の戦略を差別化しやすくなります。
ポイント5. 消費者インサイトの把握
消費者の購買動機や行動パターンを理解することが重要です。アンケート調査やインタビュー、購買履歴の分析などを通じて、ターゲット顧客のニーズを明らかにします。
ポイント6. データの視覚化
地図やグラフ、チャートを用いてデータを視覚化することで、商圏内の状況やトレンドが一目でわかるようになります。GISツールを活用すると効果的です。
ポイント7. 統計手法や分析ツールの活用
統計解析やデータマイニング手法を用いて、データから有用なインサイトを引き出します。必要に応じて専門家の助けを借りることも検討します。
ポイント8. 柔軟な戦略立案
分析結果に基づいて戦略を立案する際には、柔軟性を持たせることが重要です。市場や競合環境の変化に対応できるよう、複数のシナリオを考慮します。
ポイント9. 持続的なモニタリングと改善
一度の分析で終わらせず、定期的に商圏分析を行い、戦略の効果をモニタリングします。データに基づいて戦略を継続的に改善します。
ポイント10. チームの協力とコミュニケーション
商圏分析は複数の部門や専門家の協力が必要です。チーム内での効果的なコミュニケーションと情報共有が、成功の鍵となります。
商圏分析でわかることは?おすすめのツールもご紹介!
次に、商圏分析を行うことでどんなことがわかるのかを具体的にご紹介していきます!商圏分析は、特定の商業施設や店舗が位置する地域に関する情報を収集し、理解するための手法です。これらの情報は、新しい店舗の開設場所を検討する、マーケティング戦略を策定する、在庫の管理を最適化するなどの戦略的な意思決定を行う上で役立ちます。商圏分析は、事業者が効果的な経営戦略を展開するために不可欠な手段の一つです。
そんな商圏分析を行うのに最も適したツールが人流分析ツールになります。弊社の提供するツールもその1つで、Datawise Area MarketerではNTTドコモのスマートフォンアプリの位置情報データを独自開発したAIで分析した情報を瞬時に得ることができます。それを活用し行う商圏分析によって、得られる情報は主に以下の通りです!
- 顧客の居住地域
- 競合店舗の状況
- 地域の人口統計情報
- 顧客の購買行動
1つずつ細かく解説していきます。
顧客の居住地域
商圏分析によって、どの地域から顧客が施設を訪れているかを把握できます。これにより、主要な顧客層がどの範囲に分布しているかを理解することができます。
競合店舗の状況
近隣の競合施設や店舗・同業他社の存在や位置を把握することで、市場における競争状況を理解できます。ツールを利用することで自店舗との比較検証も行えるので、課題などが可視化できます。
地域の人口統計情報
商圏内の人口構成、年齢層、収入水準などの属性情報を分析することで、顧客の特性やニーズを把握できます。
顧客の購買行動
前項にも通じますが、顧客がどのような商品やサービスを求めているか、どれくらいの頻度で購買しているかといった購買行動に関する情報を得ることが可能です。
商圏分析の6つのメリット!PDCAへの直結!
商圏分析によって得られるメリットは非常にたくさんあります!以下に大きく6つのメリットをご紹介します!
- 市場理解とニーズ把握
- 効果的なマーケティング戦略
- 新規出店場所の選定
- 在庫管理の最適化
- 顧客忠誠度の向上
- リスクの軽減
これらのメリットを総じて、PDCAを効率的かつ効果的に回していくことで、売上や業績の向上につながると言えます!こちらも1つずつ解説していきます!
メリット1. 市場理解とニーズ把握
商圏分析は、特定の地域や顧客層における市場の要件やニーズを理解するのに役立ちます。これにより、事業者は適切な商品やサービスを提供することができます。
メリット2. 効果的なマーケティング戦略
商圏分析に基づいて行うことで、マーケティング戦略を最適化できます。特定の地域における競合状況やターゲット顧客層を把握し、適切なプロモーションや広告を展開できます。
メリット3. 新規出店場所の選定
商圏分析は、新しい店舗や施設を開設する際に最適な場所を選定するのに役立ちます。地域の需要や競合状況を考慮して、事業の成長をサポートします。
メリット4. 在庫管理の最適化
顧客の購買行動や需要の予測を把握することで、在庫を適切に管理し、品揃えを最適化することが可能です。これにより在庫の滞留や不足を回避できます。
メリット5. 顧客忠誠度の向上
商圏分析は、顧客の嗜好や購買パターンを理解する手段を提供します。これに基づいて、顧客に向けたパーソナライズされたサービスやプロモーションを行い、忠誠度を向上させることができます。
メリット6. リスクの軽減
商圏分析を行うことで、事業者は事前に市場の動向や地域の特性を理解し、リスクを軽減することができます。これにより、事業計画をより効果的に策定できます。
商圏分析は難しい?Datawise Area Marketerの場合!
ここからは実施の商圏分析の仕方について、弊社のDatawise Area Marketerの例で解説していきます。結論から言うと、その方法・操作は「非常に簡単」です!人流分析ツールを導入するハードルとして「操作方法が難しそう」と言う声をよく耳にしますが、Datawise Area Marketerは「直感的に扱えるUI」をモットーに開発されており、実際は非常に簡単な方法で取得することが可能です。
任意のエリアを囲うだけで多くの情報を取得
まずは自店舗など、商圏を分析したいエリア(お店の場所)を囲います。こちらは東京駅付近を囲った様子になりますが、エリアを囲うことで、そのエリアの持つ情報を瞬時に得ることができます。今回のテーマである商圏に関連する部分で言えば、来訪者の性別、年齢、年収などの細かな属性情報、どこから訪れたのかなどがこれだけの操作で得られます。
競合店舗の分析を行いたい場合も、同様の方法で取得でき、自店舗の情報と競合店舗の情報を照らし合わせることで競合分析を簡単に行うことができます。
また、計測期間を選択することで、経年での変化も追うことが可能です。
※参考画像は大きな範囲で囲っております。
Datawise Area Marketerを詳しくご紹介!
商圏分析を行う上で人流分析ツールが非常に効果的ということはご理解いただけたと思います!Datawise Area Marketerは商圏分析の他にも、マーケティングにおける様々なことにご活用いただけます!Datawise Area Marketerについては以下の記事で詳しくご紹介していますので、是非合わせてお読みいただければと思います!
また現在、期間限定で2週間の無料トライアルも実施しています!以下より簡単にお申し込みいただけますので、この機会に是非よろしくお願いいたします。
商圏分析だけじゃない?人流分析ツールの活用事例
実際に人流データを活用いている企業や自治体の事例をご紹介していきます!以下は弊社の開発・販売する人流分析ツール「Datawise Area Marketer」を実際に導入いただいている企業または自治体の皆様です!
- 株式会社プロントコーポレーション
- 大和リース株式会社
- 岸和田市
- 三井住友海上火災保険株式会社
- 徳島市
- 愛知県警察
- 公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー
- ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社
- NTT都市開発株式会社×NTTアーバンバリューサポート×NTTアーバンソリューションズ総合研究所
- タリーズコーヒージャパン株式会社
※順不同
これから導入を検討されている企業・自治体の担当者の皆様の参考になればと思います!
活用事例1. 株式会社プロントコーポレーション(流通・小売業)
コロナ禍による来客減少を受けてリブランディングに乗り出したプロント。その施策による効果の検証しより細かな属性情報を得るために弊社の人流ビッグデータを導入して頂きました。
活用事例2. 大和リース株式会社(不動産業)
公園整備事業を公民連携の上で行うPark-PFIに参画。 公園利用者の動きを紐解くツールとして、他社製品も比較の上で弊社の人流データツールをご活用いただいております。
活用事例3. 岸和田市(自治体)
スマートモビリティの課題に対して人流ビッグデータを活用されている岸和田市は、話題のOSPF(大阪スマートシティパートナーズフォーラム)に参画。 隣接する地域から岸和田市に経済を呼び込み、広域連携を目指しています。
活用事例4. 三井住友海上火災保険株式会社(保険・金融業)
BtoBtoC ビジネスモデルで、三方良しのマーケティング。 「すぐ使える人流ビッグデータ」の導入で、顧客体験価値のさらなる向上を目指しています。
活用事例5. 徳島市(自治体)
人口25万人の県都・徳島市では、有名な「阿波おどり」をはじめとする催事の人流データの分析、そしてそれを活用した中心市街地の活性化を目的として、Datawise Area Marketer をご活用いただいています。
活用事例6. 愛知県警察(自治体)
愛知県警察では、従来から独自の交通事故分析システムを活用し交通事故抑止対策を推進しています。人や車の交通量を地図上に可視化する為に Datawise Area Marketer をご導入頂き、過去の交通事故発生状況とクロス分析、より具体的な危険箇所等を割り出すことで、効果的な交通事故抑止対策を図っています。
活用事例7. 公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー(自治体)
産官学連携で横浜市の観光事業を担う。 様々な視点でのマーケティングを直感的に行えるツールとして、 Datawise Area Marketer をご活用いただいております。
活用事例8. 公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー(自治体)
活用事例8. ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(流通・小売業)
マルエツ・カスミ・マックスバリュ関東、スーパーマーケット3ブランドを展開。 新店開発における課題に対し、積極的に人流分析ツールを活用することで解決を図りました。
活用事例9. NTT都市開発株式会社×NTTアーバンバリューサポート×NTTアーバンソリューションズ総合研究所(不動産業)
2023年3月、旧広島市民球場跡地イベント広場 は「ひろしまゲートパーク」に生まれ変わりました。 行政と連携しながらまちづくりをする取組に、Datawise Area Marketer をご活用いただきました。
活用事例10. タリーズコーヒージャパン株式会社(小売・飲食業)
全国各地に780を超える店舗を展開し、年間で40件の新規出店を目指す。 コロナ禍の数ある逆境を乗り越え、人流分析ツールでの分析を、新規出店の必須手段としてご利用いただいています。
※事例は随時更新させていただきます。
まとめ
商圏分析は、現代のマーケティングにおいて非常に重要な役割を担うと言っても過言ではありません。しっかり分析し、的確な施策を実施することで、顧客増加や売上の向上に直結することも!その手助けをする人流分析ツールは、商圏分析の他にもあらゆる場面でご活用いただけます。是非本記事を参考に、より良いマーケティングを実施していただければと思います!