Case
導入事例
人流分析で実現する「移動がスムーズなまちづくり」
隣接する地域から岸和田市に経済を呼び込み、広域連携を目指しています。
- 「人の移動」の課題を解決して、隣接地域から人を呼び込みたい
- 人流データで地域の将来像や課題を明確にし、「人の移動」に関する情報を分析するため、Datawise Area Marketer を活用
- 「人がどこから来て、どこへ訪れるのか」というデータに基づく、地域や施設の改善を実現
移動がスムーズなまちづくりプロジェクト
「OSPF」について教えて頂けますか?
OSPF(大阪スマートシティパートナーズフォーラム)は、「大阪モデル」のスマートシティの実現に向けた推進体制として、大阪府と岸和田市含む府内47の市町村、そして企業や大学、シビックテック等が連携して設立されたものです。
岸和田市は、パートナーとして適していると判断した企業さんと連携をし、「移動がスムーズなまちづくりプロジェクト」の取り組みを開始しました。岸和田市が抱える「人の移動の課題をどう解消するのか」という課題への着手が、今回のプロジェクトの始まりとなりました。
> 大阪スマートシティパートナーズフォーラム(Osaka Smart city Partners Forum)
とても大きな取り組みですね。
そんな中で人流データに興味を持たれるに至ったのは、どのような経緯なのでしょうか?
OSPFが本格的に始動し出したのが2019年だったんですが、取り組みが始まった初期の段階でコロナ禍に直面してしまい、いろんな調査において様々なハードルが出来てしまいました。「人の移動の課題」を読み解くには、コロナ禍はあまりにも痛手だったのです。
そんな中で「人流データを活用すれば、コロナ禍でもいろんな分析ができるのではないか?」という考えに至り、検討させていただくようになりました。
スマートモビリティの課題に対し人流データを活用
コロナ禍がきっかけだったんですね。
では、Datawise Area Marketer を導入するきっかけはどんなものでしょうか?
システム・スマートモビリティの選定を行うのと並行して、人流データをもとに地域の将来像・課題を明確にしていきたいと考えている中で Datawise Area Marketer を知り、まずは人の動きを把握するという目的で導入しました。
では、Datawise Area Marketer の魅力を3つ教えてください。
- 「人がどこから来て、どこへ訪れるのか」が的確に知れる点。ココが肝でしたので。
- 複数施設ごとの来訪者数データを同時に得られる点。表示もとても分かりやすいので、地域や施設の改善活動にも繋げられます。かゆい所に手が届く分析が
- 国内最大級のNTTドコモの人流データを活用出来る点。他社さんでは出来ないことですよね。
ありがとうございます。
Datawise Area Maketer を使うことで、どんなコトが実現できるのでしょうか?
これからはコロナや人口減少という要因から税収が落ちている中で、お金の使い方の精査が厳しくなっており、税金の使い道として根拠が必要になってきます。今までは他府県、海外の事例を根拠としてきましたが、スマートシティに取り組んでいく中で更に信憑性のあるデータで精査することにより、間違いのない政策決定ができると考えております。
データを見える化すればこれまでよりも進んだ取り組みができるので、Datawise Area Marketer のデータを利用することで、意味のある政策決定につながると考えております。
国内最大級のデータを活用した活性化への確かな政策
政策決定の要なんですね。
今後 Datawise Area Marketer をどのように活用していく予定ですか?
実際に Datawise Area Marketer を導入したことで、岸和田市が求めていた「人の動き」のデータがわかりやすく的確に得られたこと、それに加えて他施設との相乗効果を知る上で必要な「人がどこから来て、どこへ訪れるのか」という情報や、各施設ごとの来訪者数データなどが得られることから地域や施設の改善活動に繋げられるという事が分かりました。
今後はさらに教育・医療のサービス効果の可視化や、人流が少ない箇所でスマートモビリティを設置し活性化する手段として人流データを使用し、確かな政策決定を行っていきたいです。
人流データの活用で広域連携を検証、さらに大きな取り組みへ
ありがとうございます。
では最後に、このプロジェクトにかける思いを伺いたいと思います。
実態として、まだまだ多くの市町村では、大阪府全体ではなく自治体単位で人口・人流・経済発展の政策を考えることが多いと見ています。
大阪府はその考え方は実際に住んでいる人たちのニーズに合致しないのではないかと考えています。
今回の取り組みは、岸和田市と隣接する市町村間で人流を繋ぎ、経済を発展させるという取り組みです。従来は市町村単位で切り離されていた人口・人流・経済を繋ぐことで、連携地域全体で経済を発展させることを目指しています。
自治体の中には、他の自治体と人流がつながることで経済が流出してしまうと懸念しているところもあると思います。しかしながら、岸和田市は人々が行き来することで相互に経済が発展すると考え、このプロジェクトに取り組んでいます。
このような広域連携を、大阪府としても推進しています。
Datawise Area Marketerの人流データや機能を活用することで、前述の相互に経済が発展する人の流れがデータで把握できるようになり、さらに多くの自治体がこのプロジェクトに参画するきっかけになればと考えています。
データに基づく広域連携を推し進め、大阪府全体の活性化を実現できればと思います。